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前立腺がんについて

監修:
群馬大学名誉教授
黒沢病院予防医学研究所所長
山中 英壽 先生
協力:
黒沢病院予防医学研究所
加瀬 嘉明

前立腺がんとは?

前立腺がんは、前立腺肥大症とともに、中高年の男性において注意すべき前立腺の病気のひとつです。
前立腺がんの発生には男性ホルモンが関与しており、加齢によるホルモンバランスの変化が影響しているものと考えられています。
前立腺がんは主に外腺(辺縁領域)に発生します。ほかの臓器のがんとは異なり、ゆっくりと進行するため、早期に発見できれば、ほかのがんに比べて治りやすいがんであるといえます。
しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることがあります。進行すると最終的には骨やほかの臓器にまで転移することがあるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切になります。

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症状

早期の前立腺がんには、がん特有の症状はありません。
がんが進行すると、尿がでにくい、排尿時に痛みを伴う、尿や精液に血が混じる、などの症状がみられることがあります。
さらに進行すると、がんが臀部と腰の骨を中心としたほかの部位にまで転移します。骨に転移した場合には、骨痛があらわれることがあります。

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前立腺肥大症とのちがい

前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかでもっとも多くみられる病気です。
前立腺肥大症とはいわゆる臨床的な概念で、良性前立腺腫大(Benign Prostate Enlargement, BPE)に膀胱下(尿道)閉塞(Bladder Outlet Obstruction, BOO)、下部尿路症状(Lower Urinary Tract Symptoms,LUTS)が絡み合った複合的な臨床像と定義されています。
すなわち、良性前立腺腫大は内腺(尿道を取り囲む部分:移行領域)で発生するため、尿道が圧迫され狭くなる(尿道閉塞)ことで、尿がでにくい、トイレの回数が多くなる、尿をしたあとすっきりしない、などの自覚症状(下部尿路症状)があらわれます。排尿に関連する症状があらわれるようになると日常生活に支障をきたすこともあるため、適切な治療が必要になります。しかし、なかには前立腺腫大があっても症状がみられない人もいます。
一方、前立腺がんは、主に外腺(尿道から離れた部分:辺縁領域)に発生するため、早期では自覚症状はあらわれません。がんが進行し、尿道や膀胱を圧迫するようになると、排尿時の症状や血尿などがあらわれるようになります。
また、良性前立腺腫大は前立腺がんに進むことはないと考えられています。

  前立腺がん 前立腺肥大症
発生部位 図:前立腺がん 図:前立腺肥大症
経過 進行すると排尿障害があらわれたり、
骨やほかの臓器に転移する
肥大により尿道が圧迫されて、排尿障害があらわれる
転移はしない