再発や転移って、どんなもの?
目次
- 監修
- 群馬大学大学院医学系研究科 泌尿器科学分野
教授 鈴木 和浩 先生
前立腺がんの再発・転移
一度、根治を目的とした手術や放射線療法が終了しても、がんは再発したり転移したりすることがあります。
前立腺がんの再発
根治を目的とした手術や放射線療法によってなくなったがんが再びあらわれることを「再発」と言います。
前立腺がんの再発は、症状や画像検査からは見つかりにくいため、定期的にPSA検査を受けることが大切です。
再発したときの治療
前立腺がんが再発したときの治療法は、最初に受けた治療法によって変わります。
最初に手術を受けていた場合は、PSAの値やその値が上昇する速さなどに応じて放射線療法やホルモン療法、放射性医薬品の使用を検討します。
また、最初に放射線療法を受けていた場合はホルモン療法を、ホルモン療法まで受けていた場合は、新規アンドロゲン受容体シグナル阻害剤や化学療法剤の適応などが検討されます。
前立腺がんの転移
がん細胞が血液やリンパ液の流れに乗って前立腺ではない別の臓器に移動し、そこで増えることを「転移」と言い、がんが前立腺から遠く離れた部位に転移することを「遠隔転移」と言います。
また、手術前に他の臓器に移動したがん細胞が術後に大きくなることがあり、これを「遠隔再発」を言います。
転移したときの治療
転移したときの治療には、主に、全身に作用してがん細胞の増殖を抑えることを目的として、新規アンドロゲン受容体シグナル阻害剤や化学療法剤、個別化治療、放射性医薬品の適応などが検討されます。
<参考資料>
国立がん研究センター「がん情報サービス」
https://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/treatment.html(確認日:2023年11月7日)